Re-Offender

2005年2月21日
あの人に最後に買ってもらったCDは今でも聴く。
月並みだなと思いつつもやっぱりあの人のことを思い出してしまう。

届かないとわかっていた。私が泣くから、あの人は言葉だけ私にくれた。気持ちなんてさっぱりなかったのもわかってたけど、私は事実だけでもいいから欲しくて、それを大事に抱えていた。傷つかないように、決して外に出さずに。

当然のことながらそれは時間と共に崩れていく。自分の愚かさ、それを上回るあの人の残酷さ。それでもいいと泣いた夜とあの人の温度。みんな消えていく。

あの歌を聴くと、そのとき消えてしまったものが、蒸気のようにふつふつと湧いて来るのがわかる。どうにもできない、どうにもしない。ただ湧いて出るだけ。せつなさと言うにはおこがましい、ただの熱。


多分、これから先も一生そうなのだろうと思う。
今となってはそれだけがあの人を好きでいたという証なのだから。

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