私は、幸せの真っ只中で、愛する人を突然失った人を知っている。

その人はそれでも、強くて優しかった。人生を諦めなかった。自分で自分をかわいそうだとも思わなかったし、弱気なことも言わなかった。

今になって、私自身に本当に愛する人ができて、初めてその人の痛みがわかる。どれほどの苦労をしたか、どれほどすべてを捨ててしまいたかったか。でもその人は逃げなかった。負けなかった。


私はその人のことを思うと、愛する人を失うという重みに捉われる。いつ何が起こるかわからない。そばにいた人が、突然いなくなってしまったら。その人の思いが私の体と脳の中に侵食して、一体化している。


怖くてたまらない。

私に同じことが起こっても、その人のように生きていける自身はない。


だから不安になるの。会えないだけで。少しでも連絡がないだけで。私のこの考えは、マイナス思考が飛躍したものじゃない。深く根付いていて、取り払うことはできないものなの。わかってもらおうとは思わない。でも、どうしようもないの。


「俺はそんなに簡単にいなくならないから」


そういう言葉をくれるたびに、また、この恐怖は増していく。



本気で大切に思う人ができると、こんなにも怖くなるものだったなんて。

お願いだから、突然、消えてしまわないで。


ずっとそばにいて。

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