生きた心地がしなかった。
死んでいたのかもしれない。記憶はあいまいだった。

責め立てたのは私で、最終的な判断を下したのは彼。それを覆そうと、醜いほどにすがりついた。もう同じ失敗はしたくない。失うにはあまりにも早すぎる。きっと呼吸だってままらない。

私は日々を普通に過ごしていたけれど、その歩んでいるひとつひとつのものに魂が宿ることはなく、ただ時間が流れるままに、流されるままに、まさに「暮らしていた」だけ。

考えれば考えるほどわからなくなった。
気の迷いだろう、というのと、
もしかしたら本当にこのまま、というのと、
波が寄せてかえすように。繰り返し繰り返し、前と後ろは逆転する。

つん、とまぶたの裏に閃光がさすように、動きが止まる瞬間。

どうしても離れられなかった。

彼は涙だけで言葉をだすことができなくなった私に、安心をくれたはずだった。


でも心には深い影。

もうもどれないんだなと思う。まだこれから、怖がらないで、という私のなかで、確実にひろがる穴。

また、あの時のように怯えて。終わるのを息を殺して、騙して待って。



やり直せたらいいなと思う。思うよ。でもきっとできない。忘れることなんかできない。あのときのあの言葉はもう消えない。どの瞬間も不安。ひりひりするような空気。彼との間にうまれるはずがなかった。


後悔。しても遅くて、されても困る。


愛情を置いてきたのなら、それでも良いと本気で思ったの。

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